薬膳の書

* * * 第一弾 * * 「黒米」 * * *

−黒米って何?−
黒米の成分
黒米とはいわば稲の原種で古代米の一種です。普通の白米に比べて、タンパク質、ビタミンB1、B2、E、ナイアシン、リジン、トリプトファン等やさらに、鉄分、亜鉛、カルシウム、マグネシウムなどミネラル成分も豊富に含まれています。
黒色の効果 黒米の効能
黒米の名前の由来でもある黒色の天然色素(アントシアニン)とビタミンE。どちらも酸化を防ぐ働きが強いと言われている成分です。血管を保護して、動脈硬化を予防し、発ガンの抑制に関係する抗酸化作用が認められています。アントシアニンは、ポリフェノールの一種で、このポリフェノールは植物に含まれています。最近、赤ワインでも注目。 黒米は胃腸を丈夫にし、慢性病、虚弱体質の改善など滋養強壮に効果があり、造血作用もあるとされています。最近、農水省総合食品研究所が、黒米には血管の老化を防ぐ効果があることを発表しています。中国では、妊産婦が喜んで食することから、別名「月米」とも呼ばれています。民間の言い伝えでは、皮膚を滑らかにし、髪の毛は黒くなり、若返りに効果があると言われています。

−他にもある黒色食品−

黒米のほかに、黒色食品として東洋で古来より珍重されてきたものとして、
黒豆(くろまめ)」「黒胡麻(くろごま)」「黒松子(くろまつのみ)」「黒加侖(くろかりん)」
があり、「黒米」を合わせて“黒五類(くろごるい)”といわれています。
−4食品の効能−
黒豆(くろまめ)…消化器を補い、余分な水分を取り除き、解毒する作用あり。
黒胡麻(くろごま)…健脳食、老化防止食として注目。胃腸を整え、乳汁分泌に効果あり。
黒松子(くろまつのみ)…黒松の実。肺を潤し、咳・痰を止め、腸を潤して通便を良くする効果あり。
黒加侖(くろかりん)…中国原産の黒加侖の実。疲労回復。身体を暖め、風邪の防止の効果あり。


−黒米の炊き方−

※ 普通のご飯に1割(白米3合に黒米大さじ強くらい)混ぜて炊いてください。
※ 黒米は洗わないのがポイント。サッと水を流す程度。
  体に良い成分、黒色のアントシアニンが水にとけてなくなってしまいます。
※ 出来上りは、お赤飯のようです。食感はもちもちしています。
※ 自然塩を入れて炊いても、おいしく召し上がれます。


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